ハッシュって何?
ハッシュとは、ファイルなどのデータに対してハッシュ関数と呼ばれる計算をし求めた結果で、その結果はユニーク(固有)です。
このような特性を利用し、公開したファイルのハッシュなどを登録してそのファイルが改ざんされていないかダウンロードした相手が確認できるようにしているのです。
たとえば、以下の内容のファイルを用意します。

このテストファイルのハッシュは「264B207C7913E461C43D0F63D2512F4017AF4755」(SHA-1)
となります。
では、TEST.txtの内容を少し変えてみましょう。

その結果を計算させます。
「4DF735A98171618B88B898F08047BEFCFBE73A69」(SHA-1)
と一文字追加しただけで、大きく値が変わりました。このような特性があるので、ファイル改ざんの確認に使用することができます。
しかし、すべてのハッシュ関数でユニークな結果が出るものではありません。
MD5などはすでに計算結果を自由に変えることができる可能性があることがわかっています。
HashTabの出番
ダウンロードしたファイルの正当性を確認するため、ファイルのハッシュ値を計算する必要が出てきた場合、おすすめしたいのが「HashTab」です。
配布先は以下です。
配布元:
Implbits creates popular, useful software
HashTab http://implbits.com/products/hashtab/

個人で使用される方は、Free版で良いです。
これは、Windowsのエクスプローラを拡張する形で導入されるソフトウェアです。
ファイルのプロパティで表示されるウィンドウのタブに追加されます。

HashTabが対応しているハッシュ計算アルゴリズム
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HashTabが対応しているハッシュ値計算アルゴリズムは、全部で30種類です。基本的なところはほぼ網羅していてこれ一つでほとんどのハッシュ値計算アルゴリズムに対応できます。
| 対応ハッシュ名 |
| Adler32 |
| BLAKE2sp |
| BTIH |
| CRC32 |
| CRC64 |
| ED2K |
| GOST |
| Keccak-224 |
| Keccak-256 |
| Keccak-384 |
| Keccak-512 |
| MD2 |
| MD4 |
| MD5 |
| RIPEMD-128 |
| RIPEMD-160 |
| RIPEMD-256 |
| RIPEMD-320 |
| SHA-1 |
| SHA-256 |
| SHA-256 BASE64 |
| SHA-384 |
| SHA-512 |
| SHA3-224 |
| SHA3-256 |
| SHA3-384 |
| SHA3-512 |
| TTH |
| Tiger |
| Whirlpool |
HashTabの使い方
確認したファイルを右クリックします。
現れたメニューの「プロパティ」をクリックします。

すると、クリックして直ぐにハッシュ値の計算が始まります。
容量が小さいものは一瞬で終わりますが、数GBなどファイル容量が大きいものは、いくらか時間がかかります。
ハッシュ値の計算が終わると以下のように結果が表示されます。

ハッシュ値の比較をしたい場合は、ダウンロード元のホームページなどに記載されているハッシュ値をクリップボードにコピーすると、自動的にハッシュを認識し、比較をしてくれます。(はじめの一回だけ。)

このように、手軽にハッシュ値の計算と比較をすることができます。
計算するハッシュ値計算アルゴリズムの追加と削除
SHA-3などほかのハッシュ値を計算したければ、ウィンドウにある「設定」をクリックします。

クリックすると設定ウィンドウが表示されるので、必要なハッシュを選択します。

例で、SHA-3 512を選択します。

SHA-3 512が追加されました。

以上のように、簡単な操作でハッシュ値を求めることができるため、大変重宝できるツールです。
興味がある方は、一度試されてはいかがでしょうか?