日本では多くのユーザがiphoneを持っていることと思います。
16年第3四半期ではiPhoneの出荷台数に対するシェアは
55.3%となっており他のメーカ(Android)を圧倒しています。
外国ではAndroidが優位になりますが、国内のAndroid端末が高価なためかiphoneが優位です。
iphoneは、新規加入0円などで多くユーザーを増やした経緯も大きく影響していると思います。
また、プリンタも多くのユーザが持っていることと思います。
しかし、AirPrintに対応したブリンタを持つユーザは少ないのではないでしょうか?
AirPrintは、大変便利です。
もっともAirPrintのためだけにプリンタを買い換えることは正直、金銭面で不満があります。
少なくともAirPrint対応の機種を購入するためには、1万円以上の出費をしなくてはなりません。
そこまでしなくても、今あるプリンタをAirPrintに対応することができる方法を書いていこうと思います。
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必要なもの
以下のものを用意します。
- Linux Box
Raspberry Piシリーズ、PINE64など、Linuxが動作するコンピュータ。
CPUのアーキテクチャは問いません。1台あれば十分です。
もちろんPCでも構いません。 - インターネット接続環境
これもセットアップで使用する程度。速度は求めません。遅くてもちょっと待つ時間が増えるだけです。 - WiFiルータ(IEEE802.11 ac/b/g/n)
iphoneが繋がらないと困るので、速度は求めないものの必須となります。 - プリンタ
これは、有線・無線LANを問わず、LinuxBoxにUSBで接続されていても構いません。
インストールする
ここからは、Debian Linuxを前提にします。
AirPrintに必要なものは、CUPSというデーモンです。
Common Unix Printing Systemといい、Unix系のOSで印刷機能を提供します。
対応しているプリンタは幅広く、Windowsで使用できるプリンタもサポートしています。
まず、始めにCUPSをインストールしましょう。端末にて、
# apt-get install cups
Reading package lists... Done
Building dependency tree
Reading state information... Done
The following extra packages will be installed:
bc cups-browsed cups-client cups-common cups-core-drivers cups-daemon
cups-filters cups-filters-core-drivers cups-ppdc cups-server-common
libcupscgi1 libcupsmime1 libcupsppdc1 libfontembed1 libgutenprint2 libqpdf13
poppler-utils printer-driver-gutenprint qpdf ssl-cert
Suggested packages:
cups-bsd foomatic-db-compressed-ppds foomatic-db printer-driver-hpcups hplip
cups-pdf smbclient xpp gutenprint-locales gutenprint-doc openssl-blacklist
The following NEW packages will be installed:
bc cups cups-browsed cups-client cups-common cups-core-drivers cups-daemon
cups-filters cups-filters-core-drivers cups-ppdc cups-server-common
libcupscgi1 libcupsmime1 libcupsppdc1 libfontembed1 libgutenprint2 libqpdf13
poppler-utils printer-driver-gutenprint qpdf ssl-cert
0 upgraded, 21 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded.
Need to get 5,357 kB of archives.
After this operation, 20.9 MB of additional disk space will be used.
Do you want to continue? [Y/n] Y
でインストールが開始されます。
その後、ブラウザ上でプリンタの設定を行います。
他のPCから設定を行うためには、CUPSの設定を行う必要があります。
(デフォルトでは、localhostのみ許可されているためです。)
設定
CUPSの設定は、Webブラウザ上で簡単に行うことができます。
他のPCから設定することを前提にします。
/etc/cups/cupsd.confのLocation /adminを以下の通り変更します。
<Location /admin>
# Allow remote access...
Order allow,deny
Allow all
</Location>
設定完了後、
/etc/init.d/cups restart
を実行します。
その後、他のPCからWebブラウザを起動し、アクセス先をLinuxBoxのIPアドレスにポート番号に631を設定します。
パスワードを求められたらrootとrootのパスワードを設定します。
以下例:
http://192.168.1.1:631/admin
するとブラウザ上に以下の画面が表示されます。
次は、プリンタに設定を行います。
プリンタの設定
ブラウザの設定画面の「管理」をクリックします。
「プリンターの追加」をクリックします。
追加したいプリンタを選択したら「続ける」をクリックします。
場所や説明を設定します。その後「続ける」をクリックします。
追加するプリンタのモデルを選択します。今回は、EP-903Aを追加しますが、モデルに記載がないので、近い型式を選びました。
選択後、「プリンターの追加」をクリックします。
これで、プリンタの追加は、完了です。
その後、上部の管理タブをもう一度クリックします。
「サーバー」欄の「サーバー設定」にある、
「このシステムに接続されているプリンターを共有」と「インターネットからの印刷を許可」の二つをクリックします。
その後、「設定の変更」をクリックします。
以上で、設定は完了です。
iphoneやipadから印刷をしてみたとき、
以下のように追加したプリンタが表示され、印刷できましたか?
無事印刷できましたら、設定は完了です。お疲れ様でした。